“ 同時に吾々が今日まで迷信させられて来た脳髄の偉大な内容は、実は全身の細胞の一粒一粒に含まれている無限の霊知霊能が、そこで反射交感されているのを錯覚していたものだ…脳髄の受持っている役割が、手足のソレと同様にハッキリして来るではないか。手持ちは初戦時はミガルーサ、ウミトリオ、ケケンカニ。全身の細胞が同時に満腹するからだ。終身刑を宣告されアメリカ連邦刑務所に服役中。吾々の全身の各器官を形成する三十兆の細胞の一団は、こうしてメイメイに各自専門の仕事を分担しつつ、脳髄の反射交感機能を使って、一斉に、直接に物を見て、聞いて、嗅(か)いで、味わっているのだ。 ”